2015年に5月にリリースされることが発表された今作『Skydancer』は実は前作の『Earthwalker』と同時に制作されたものであ り、この2枚のアルバムが対となる壮大なコンセプトがあることが明かされた。（2枚並べてみれば分かるが前作は女性、今作は男性の顔がアートワークになっ ている。）実際にエコ活動にも参加するレベルで自然を題材にすることが多いIn Hearts Wakeだが、前作は個人的な感情など人間性を主に題材とした内容だったのに対し、今作は「鷹の目から見た世界の問題」をコンセプトとした、より壮大な内 容になっている。音楽性の幅も格段に広がっており、持ち前のザクザクと歯切れのいいリフとマザーネイチャーを演出する壮大なスケールを演出するギターのエ フェクト、荒々しいスクリームと美しいクリーンヴォーカルは残したまま、M-09 Eraseでは激しいラップも披露するなど斬新なアプローチをしている点も見逃せない。かつてオーストラリアのレジェントとして君臨してきたを Parkway Driveさえも上回る規模で国民的ヒーローとして成長し続けるThe Amity Afflictionを筆頭に過去最高の盛り上がりを見せているオージーメタル・ハードコアシーン。その中でも間違いなく頭一つ抜けてくるのがこのIn Hearts Wakeだと断言できる最高の内容に仕上がった『Skydancer』は歴史に残る名盤となるだろう。